SheevaPlug を一通り触れてみた所感と、今までのまとめを簡単に書いてみます。
まず SheevaPlug の優れた特徴として以下のものが挙げられると思います:
– 低価格 ($99 + 送料)
– 低消費電力 (24 時間運転でも電気代があまりかからない)
– ファンレス
– ホームサーバとして十分な性能を持つ CPU (1.2GHz) と、十分なメモリ搭載量 (512 MB)
– ケースの中にちゃんと収まっている (ボードむき出しじゃない)
– USB, 1GbE, SDIO, Serial console, JTAG を標準搭載
– Kernel.org で配布されているカーネル (2.6.30 以降) をそのまま使える
(安心してカーネルバージョンアップに追随していける)
上から分かるように開発に必要なものは一通り揃っており、お手軽に組み込み Linux を体験することができます。組み込み Linux を扱ったことがない人にとっても敷居は低いものになると考えられます。私自身、組み込み Linux を触ってみるのは始めてでしたが SheevaPlug のおかげでハードウェア関係で苦労することもなくいろいろと勉強になりました ![]()
例えば以下のことが学べます:
– ARM 系の CPU を知る
– クロスコンパイラの使い方を知る
SheevaPlug 用のクロスコンパイラは提供されているのですぐにコンパイル環境が整います!
– u-boot を知る (組み込み Linux で使われているブートローダ)
Grub や LILO とは一味違ったブートローダを知ることができます。
– フラッシュメモリに関する知識
フラッシュメモリの特徴とは? フラッシュメモリで使われる JFFS2 というファイルシステムの特徴とは?
そんなことを知るきっかけになります。(SSD などが台頭してきている今、フラッシュメモリに関する蘊蓄はきっと役立つでしょう)
SheevaPlug はホームサーバとして使うだけでなく、組み込み Linux の入門キットとしても十分な価値があるのではないでしょうか。
これらに加えて PlugComputer を中心に広がっているコミュニティや個人 Blog の盛り上がりは見逃すことができません。コミュニティを中心に SheevaPlug の情報は充実してきており、今後さまざまなアイデアが生まれていくのではないでしょうか。
(ところで Marvell のページで配布されていた開発キットやドキュメント類はどうやら PlugComputer に移ってしまったようです。既にコミュニティの方が先に進んでしまっていたことから、初期の立ち上げとしての役割を果たしたということでしょうか?)
さて SheevaPlug の購入方法ですが、私は DevKit を Globalscale Technologies のフォームから購入しました。購入前に Global Technologies にメールで質問したところ、日本から買う方法で他の方法は無いとのことでした。必要な手続きはほとんどなく、日本からでも簡単に購入することが可能です。
購入用のフォームでは送付先に日本も指定できるようになっています。郵便番号も入力すれば見積もりを取ることができます。数量を変えて見積もりを計算 (Get Estimates ボタンを押す) すると分かりますが、3 個の場合が 1 個あたりの送料が若干高いかも。(もちろん 1 個の場合が一番高く付きます)
支払いは VISA カードで ok です。
SheevaPlug は Fedex で送られてきます。出荷が完了すると Fedex の追跡番号がメールで送られてくるので、Fedex の追跡用ページから今どこらへんを飛んでいるのか確認しながら到着を待ちます。
(ちなみに SheevaPlug の CPU の開発元である Mavell は開発キットやドキュメントの配布を行っていましたが、DevKit 自体の開発やサポートは Globalscale Technologies であり Marvell では行っていないようです。DevKit 以外のバリエーションは他にもあります。)
次に SheevaPlug を使う上で必要になったものを簡単にまとめてみました。
必要なもの (ハードウェア編):
– USB を備えたマシン
USB を通してシリアルコンソールや JTAG の入出力を行う。
(MacBook, Linux, Windows など、どれでもできそう。)
– NFS server
NAND 上の u-boot, カーネル, ファイルシステムの書き換えを行うときに使う。
または何かトラブルがあった時に必要になるかも。
Linux の NFS サーバを使った方が何かとトラブルが少ない。
– tftp サーバ
nfsroot を使って起動するときカーネルは tftp を使って読み込まれる。
u-boot の書き換えにも使う。
– SD カード
SheevaPlug では SD カードから起動することができる。(ただし、u-boot やカーネルの置き換えが必要)
内蔵の NAND は 512 MB しか無いことからルートファイルシステムを大容量の SD カードにしておくと何かと便利。
起動も速い。
– 楊枝 (クリップでも可)
リセットボタンを押すのに使う。
必要なもの (ソフトウェア編):
– FTDI ドライバ
USB をシリアルコンソールや JTAG として使うために必要。
Mac OS X でのシリアルコンソールを使う方法はここ。
– OpenOCD
u-boot を使わずに u-boot の置き換えができる。
デバックなどにも使えるはず (やったことがないけど)。
– ARM 用クロスコンパイラ
DevKit として配布されていたものが使える。(CentOS5 x86 で動作することを確認)
– コンソールソフト (screen, minicom, putty,… など)
– SSH クライアント
どれも入手や構築が容易なものばかりだと思います。これらの使い方が分かれば、あとは普通の Linux と同じなので、自分のアイデア次第のホームサーバを構築することができるようになります。
大きなものとしては上の通りですが、その他、細かいものはたくさんあります。それらに関する情報は以下が参考になります。
情報源:
– PlugComputer.org
ドキュメント類やコンパイラなどを取得できます。
– PlugForum
ログインしないと添付ファイルは見えないらしいので注意。(ログインしたことが無いのでどのようになっているのか正確には知りませんが)
– PlugWiki
PlugForum は質疑応答や成功事例の報告がメインとなっています。PlugForum で上がった cool な成功例や FAQ は PlugWiki に逐次追加されていきます。
タグ: Linux, Mac, SheevaPlug